子ども・若者ネットワークメタ解析

子どもの体脂肪には、どの運動が効果的か

過体重・肥満の子どもと若者を対象に12種類の運動を比較。BMIには中強度持続運動、体脂肪率には有酸素+筋力運動が上位だった。

Side view of cheerful diverse teenage girls doing piggyback ride on sports ground during physical education class
Photo: Mary Taylor / Pexels

12種類の運動を比較

成長期の体重管理では、BMIを下げることだけを目標にすると、身長の伸びや筋肉量、心理面を見落とすおそれがあります。では、運動の種類によってBMIと体脂肪率への効果はどう違うのでしょうか。

このネットワークメタ解析は、過体重または肥満の子ども・若者を対象にした63件のランダム化試験、2,724人を統合し、12種類の運動を比較しました。

BMIと体脂肪率で順位が違った

BMIを下げる効果の上位は、次の順でした。

  1. 中強度の持続運動
  2. 高強度インターバルトレーニング(HIIT)
  3. 有酸素運動と筋力運動の組み合わせ
  4. 中〜高強度の有酸素運動
  5. 複数要素を組み合わせた運動

体脂肪率では、有酸素運動と筋力運動の組み合わせが最上位で、次いで筋力運動、中強度持続運動、HIIT、中〜高強度有酸素運動でした。

同じ運動でも、BMIと体脂肪率では評価が変わります。筋肉が増えれば、体脂肪率が改善してもBMIの変化が小さいことがあるためです。

「1位」を選べばよいわけではない

個別の直接比較では、運動の40%がBMIに、30%が体脂肪率に有意な効果を示しませんでした。ネットワークメタ解析の順位は便利ですが、効果の確実性や試験間の違いも含めて読む必要があります。

成長期では、わずかな順位差より、本人が参加したいと思え、安全に継続できることのほうが重要です。

HIITは短時間で取り組める利点がありますが、運動習慣がない子どもが突然高強度で始める必要はありません。中強度持続運動は、速歩き、自転車、水泳、ダンスなどにも置き換えられます。

実践では選択肢をつくる

子ども本人が選べるように、運動の形を複数用意するのが現実的です。

  • 友達や家族とできる活動
  • 上達や記録を楽しめる活動
  • 天候に左右されにくい活動
  • 体格や関節への負担が少ない活動

運動を罰や体重を減らす手段として扱うと、継続や自己イメージに悪影響を与えることがあります。体力、睡眠、気分、できるようになった動作など、体重以外の成果も評価します。

持病、痛み、急な体重変化、摂食の問題がある場合は、小児科医や専門職の支援を受けることが大切です。